2016年10月7日金曜日

登録有形文化財を目指して

ちょっと、この場を借りて、「新発田まち遺産の会」の活動についてご報告です。

10月4日(火)、5日(水)と2日間に渡り、新発田市へ文化庁の調査官が来られました。
登録有形文化財の事前調査のためです。

新発田には現在、登録有形文化財は2件しかありません。それも、石泉荘の建物とお庭なので、実質は1件と考えてもよいでしょう。歴史と文化の町を標榜する新発田でありますが、対象となる物件は数あるのになかなか登録に結びつかず、そして次々と壊されていく惨状を目の当たりにし、ようやく今年1月、登録有形文化財を増やしていくことを目的とした「新発田まち遺産の会」が発足したのでした。

今回の調査対象は、
・三光寺
・顕法寺
・長徳寺
・平久呉服店
・吉原写真館
の5件です。
うち3件がお寺ということで、さすが「寺のまち」新発田ですね。

私も調査に同行し、文化庁調査官の視点がよくわかりました。
文化庁としては、文化財をできるだけ失わず、維持管理し、一件でも多く後世につないでいきたい。それも、その物件の本来ある目的のまま活用できるのがベスト。だから、お寺であればお寺として必要な修復は施していただいて結構。できるだけ原形を留めながら、ではありますが。あれやっちゃダメ、これやっちゃダメ、というのではないということがわかり、ほっとした次第です。

また、「保存」もさることながら、「活用」に随分と着目しているようです。
お寺は本来、人が集うところ。信仰の場、祈りの場であるだけでなく、たとえば、長徳寺はライブ、落語、展覧会、そして結婚式も企画し、大いににぎわいを見せています。
こうした取り組みに、調査官は目を輝かせてご住職の話に耳を傾けていました。

調査の結果、すべて申請していただいて結構、ということになりました。
来年2月頃に正式申請し、7月頃に答申が行われるという予定です。あくまで予定ではありますが、ぜひチャレンジしたいと思っています。

来年度以降も、この取り組みをどんどん進めていきます。
今、エントリー物件を検討中。もちろん、お寺も。文化財としての価値が十分にあるお寺が、新発田にはたくさんあります。
「登録有形文化財お寺巡り」
なんて、いつか実現したらいいなあ。などと夢見ている今日この頃です。

三光寺

三光寺

顕法寺

顕法寺

長徳寺

長徳寺